屋台について

先代山崎屋台(昭和3年~平成29年)

山崎屋台は昭和三年に故昭和天皇の即位を記念して飾磨郡白浜村の宮大工、麦本政男棟梁により制作された反り屋根型布団屋台です。

柱真で二尺五寸三分、本棒の長さは8m50cm

山崎屋台一番の特徴は四方を飾る狭間と呼ばれる彫刻です。

一般的には物語の名場面などが彫り込まれますが、山崎屋台は正面に、ここ二之宮神社の風景が彫刻されており自慢の逸品です。

また高欄や斗組には日本三大銘木の一つ、黒檀材がふんだんに用いられており、鉄のように硬く丈夫で八十八年たった現在でも伝統の姿、形が健在なのがその証で昭和初期の豊富な資源をふんだんに使った重厚な屋台です。

昭和三年制作のこの屋台ですが僅か十三年後の昭和十六年第二次世界大戦中戦況の悪化で金具類回収令の通達があり、錺金具一式を放出しました。

終戦後放出した錺金具が戻ってこなく、疎らな飾のみを取り付けた厳しい姿が約四十二年間続きました。

そして昭和六十二年、昭和の大修理というべき大改修し制作当時の姿への復元が完成いたしました。

その後も水引幕や練り棒等の新調を施し、現在に至っています。

※平成30年9月23日にて加西市宮前町に引き取られました。これからも節句祭で活躍してもらいたいと思います!

山崎屋台(平成30年~)

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昭和3年より89年ぶりに屋台総新調を迎えました。

製作は、大工、建築工房ヨネダ。飾金具、川村商店。衣装、川村刺繍。彫刻、前田貴史。

播州を代表する職人によって新たな山崎屋台として命が吹き込まれました。

この屋台の特徴は先代屋台の細かな飾や彫刻の拘りも踏襲されながら、昭和初期に使われていた海老と鯱の梵天を復活させました。

また、かき棒は樹齢280年の平柾目、無節の自慢の逸品です。泥台から屋根にかけてのシルエットは山崎らしさを残しつつ、重厚感のある仕上がりになっています。

来年度は山崎の残すべき伝統、新しい試みの調和を取った漆塗、金具が施され、白木屋台は今年度のみのお披露目となります。

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福崎町山崎の秋祭りをずっと保存していこうという有志によるホームページ☆